この信号、やけに長いな…。そう思う事ありますよね。
自分の体内時計が人よりも早いのか、それとも春の訪れを待ちきれず焦ってしまっているのか。
あっ、押しボタン式の信号だったとは。こんなうっかりもきっと春がすぐそこまで来ているから。
黄色いボディに赤いボタン。色使いさえ何処となく春らしさを感じるのは気のせいでしょうか?
しかも、『おしてください』とおねだり。もちろんおします。
赤いボタンを凍えた指でそっと押してみました。
だって『おしてください』っておねだりされたから。
するとお次は『おまちください』
どこか恥ずかしげに、申し訳なさそうに僕におねだりを伝えてくれました。
こんなにおねだり上手な箱があるなんて!
今までおねだりされている事に気づく事無くボタンを押したり、お待ちしたり。
この黄色い箱のおねだりを聞かないでみようかな?
ちょっとじらしてみようかな?なんて思いましたが、ただただ信号が変わらないだけなので、これからも僕は押し続けます。